充填レベル測定
充填レベル測定についての一般情報およびさまざまな測定方法の概要
定義
充填レベル測定では、プロセスタンクや貯蔵タンクなどの工業用容器、サイロ、開渠などの中の媒材の充填レベルを明らかにします。そのために、測定値が電子信号で送られます。出力された信号はプロセス制御の制御回路に集積されます。この場合、連続的測定方法と極限値検出は区別されます。以下に、さまざまな種類について、詳しく説明し、それぞいれの原則の長所を示します。
充填レベル測定の種類
連続測定方法
超音波充填レベル測定
超音波原理の機能方法
トランスミッターが超音波を表面に送ります。そこで、信号が反射します。信号の伝播時間から、機械がセンサー底辺から表面までの距離を算出します。周囲の大気に左右される音速の影響は、特定の値の入力と周囲温度の測定によりトランスミッターが自動的に補整します。
センサー底辺と容器の底とのあいだの距離が既知の場合は、機械が充填レベルを表示します。容器の形状が既知の場合は、容積も算出することができます。さまざまな干渉エコーフィルターにより、干渉エコーの原因となる要素がある容器でも使用が可能です。
超音波センサーでの測定:
- 液体
- ペースト状媒材
- 粉体
- バルク材
超音波センサーの適用範囲
超音波充填レベル測定器は、基本とする測定原理のためにさまざまなアプリケーションに適しています。そのため、この測定器は開渠や排水溝をはじめとして、化学プラントや搾乳場のサイロやタンクにも使用することができます。
ここに無接触測定の長所が発揮されます。水の汚染度や水槽の汚泥が測定結果に影響を及ぼさないからです。さらに、媒材との直接の接触がないため、高い衛生要求事項を伴う使用も可能です。
長所
- 測定は媒材特性とは無関係に行われる
- 無接触測定のために摩耗性媒材や腐食性媒材に適してい
レーダ原理による充填レベル測定
レーダー測定の機能方法
レーダー測定器は電子機器の入った筐体とアンテナの付いたプロセスコネクタ、センサーから構成されています。レーダーセンサーのアンテナから、およそ1 ナノ秒の短いレーダーパルスが発信されます。これは、充填材に反射して、エコーがアンテナで受信されます。レーダー波は光速で伝わります。発信から受信までのレーダーパルスの所要時間は距離、つまり充填レベルに比例します。このようにして算出された充填レベルは、適切な出力信号に変換され、測定値として出力されます。
レーダーセンサーでの測定:
- 液体
- ペースト状媒材
- 粉体
- バルク材
レーダーセンサーの適用範囲
充填レベルセンサーは、多くの場合、腐食性媒材ならびに高温や圧力変化などの動的プロセス条件に際して使用されます。測定は、超音波測定の場合と同様に無接触で行われます。媒材との直接の接触がないため、この測定原理は衛生的な使用に特に適しています。ヨーグルト製品用の製造プロセスは、無菌環境での管理された状態で完了します。そのため、すべての媒材と接触する部分の洗浄性への特別な要求が出されます。他の菌による汚染はバッチ全体の損失を引き起こすことになるので、洗浄プロセスはそれに応じて大変厳しくなっています。無接触レーダー原理はヨーグルトの濃度変化の影響を受けず、果物による摩耗が起こることもありません。
さらに加えて、無接触測定は圧力や真空の影響に対して反応せず、貯蔵タンク内の充填レベル測定に適しています。ボーキサイトをこの使用法で可溶性にするためには、ミキサーに希釈された苛性ソーダを添加し、ボーキサイトと撹拌混合します。プロセスの最適な稼働率を実現するためには、充填レベルを規定された範囲内に制御することが重要です。レーダー測定器は最新のレベルを捕捉し、これを管理システムに転送します。撹拌器の作動中であっても、測定はスムースに行われます。支配的な水蒸気雰囲気からも影響を受けません。
長所
- 測定値の高い正確さ
- 動的プロセス条件にとって理想的
誘導マイクロ波
高周波マイクロ波はバーや金属ケーブルに添って誘導されます。媒材表面に達すると同時に、この波は反射してセンサーで受信されます。波の伝播時間に基づいて、充填レベルが算出され、測定値として出力されます。
限界レベル捕捉
フロートスイッチ
フロート原理の機能方法
比重が少ないために液体の上で「浮かぶ」フロートがセンサーとなっています。フロートの中には1つの磁石と複数のリードリレーがあります。規定された充填レベルに達すると、浮力によって磁石がリードリレーをアクティブ化します。この場合、測定は媒材の圧力や温度、伝導率、気泡形成などの影響因子とは無関係に行われます。そのため、この原理は泡形成や動的表面の媒材や温度範囲が大きい場合などのさまざまな使用に適しています。
フロートセンサーでの測定:
- 液体
振動フォーク原理の機能方法
タンクに振動フォークが入っています。これは、圧電効果で反応して、およそ1200 Hzの機械的共鳴周波数で発振します。この場合、媒材との接触に際して振動周波数が変化します。この周波数変化は、組み込まれた発振器により記録され、スイッチコマンドに変換されます。