ASインターフェース:フィールドバス規格
ASインターフェース(ASi)は、オートメーション技術の通信に使用され、従来の標準的なフィールドバスシステムを補完するものです。ASiにより、最下位のオートメーションレベルにあるセンサーやアクチュエータなどのさまざまなフィールドデバイスをコントローラに統合できます。ASインターフェースとはどういったものですか?どのような技術が使われていて、ASiを使うことで企業にはどのようなメリットがあるのでしょうか?

ASインターフェースには次のようなメリットがあります。
- 簡易性:簡単に接続でき、迅速な設置が可能
- 有効性:インテリジェントなプロトコルにより、強化されたセキュリティを実現
- 柔軟性:直接と分散の両方で柔軟な統合が可能
- 経済性:配線の簡素化による経済効果
ASインターフェースの基礎知識
フィールドレベルでのASインターフェースの使用
ASインターフェース(Actuator Sensor Interface)は、世界的に規格化されているフィールドバスシステムであり、上位レベルのコントローラを備えた共通のデータ伝送媒体を介して、センサーとアクチュエータを接続するためのものです。
ASインターフェースはフィールドレベルで使用され、主にプロセスデータを上位の制御レベルに転送するために使用されます。たとえば、フィールドデバイスはASiマスターを介して直接、もしくはゲートウェイを介して既存のネットワークに統合可能です。その際、2芯の黄色いASインターフェイスプロファイルケーブルを通して、特定の情報とプロセスデータがフィールドデバイスとコントローラ間で転送されます。この特別なASインターフェースケーブルは、データ伝送ならびにフィールドデバイスの電力供給を行います。
ASインターフェースのシンプルな構成
マスタースレーブのコミュニケーションモデルl
フィールドデバイスレベルでは、ASインターフェースはマスタースレーブの原則に従います。ASiマスターとそのスレーブ(フィールドデバイス)間の通信は、周期的なクエリの形で行われます。ASiマスターはデータトラフィックを管理し、フィールドバスパティシパントを上位レベルのコントローラに接続します。マスターはネットワークにおけるデータ交換の監視・制御を包括的に行います。マスターがスレーブに情報を送信すると、スレーブはそれを評価(スレーブ用の情報をフィルタリング)し、マスターに応答を返します。スレーブには、簡単な個別のフィールドデバイスやコンパクトなフィールドモジュールが使用できます。
オートメーションシステムにおけるASインターフェースの統合可能性
ASインターフェースは、確立された高性能フィールドバスシステムおよび通信用の産業用イーサネットのサブフィールドバスシステムとして、標準的に実装されています。これは最下位のフィールドレベルまで有効です。
ネットワークトポロジー
ASインターフェースを使用することで、ネットワークトポロジーが柔軟に選択できます。ライン型構造もまた、スター型やツリー型と同じように適しています。ASiプロトコルでは、産業用通信ネットワークをモジュール化して拡張することが可能です。これにより、既存のシステムトポロジーを個別に適応させることができます。同時にネットワーク内配線の簡素化も可能です。この柔軟性によってネットワーク内配線の労力が大幅に削減できます。
ASインターフェース・フラットケーブル
1本のケーブルでデータと電力の伝送が可能
黄色のASインターフェース・フラットケーブルは、ひとつの2芯プロファイルケーブルでフィールドデバイスのデータ伝送と電力供給が行われるという特長を持っています。
直流24Vのフィールドデバイスまたはモジュールに追加電源が必要な場合には、黒いプロファイルケーブルを使用します。
最大ケーブル長は1セグメントあたり100mですが、リピーターなどを使用して延長することも可能です。
テクニカルデータ
フィールドデバイスは、チューブコネクタでASインターフェースケーブルに直接接続できます。デバイスを接続する際には、ペネトレーション技術を使用します。設置時には、ケーブルに取り付けられた2本の貫通ピンがフラットケーブルの絶縁体を貫通し、ネットワークへの接続を確立します。この接続技術は信頼性の高い接続と簡単な設置を保証します。
AS-Interfaceケーブルの利点
AS-Interfaceケーブル技術は、そのシンプルで効率的かつ経済的なネットワーキングのために評価されています。電源供給とデータ伝送を同時に行うAS-Interfaceフラットケーブルを使用することで、配線ミスを回避することができます。
さらに、これはケーブル配線やそれに伴う設置費用の削減にもつながります。
ASインターフェースを導入する利点
ビュルケルトの強みUnsere Bürkert-Kompetenzen
私たちは産業界の信頼できるパートナーとして、長年にわたり高品質の技術ソリューションを提供しています。これはオートメーション技術分野でも同様です。デジタル通信は、最新のオートメーションコンセプトに欠かせない部分となっています。当社はAS-International Associationのメンバーとして、この分野の形成を積極的に支援し、それに応じて製品とシステムソリューションを認定しています。
ASインターフェースにより、当社の製品をオートメーションコンセプトの枠組みの中でお客様のシステムに統合することが可能です。また、ネットワークトポロジーに対する個々の要件も考慮に入れることができます。
ASインターフェースプロトコルは、当社の多くのアプリケーションおよび製品に含まれており、お客様の製造システムの自動化に最高のサポートを提供します。
ASインターフェースを使用したアプリケーション例
ASインターフェースを備えたビュルケルト製品は、主にプロセスオートメーションにおける媒質(気体、液体)の制御と調整のために使用されています。これには食品製造と包装に加え、飲料産業、乳製品、製薬分野のプロセスプラントが含まれています。
AS-iインターフェースを備えたアクチュエータとポジショナ
ASi対応製品。
ELEMENTコントロールヘッド
- 初期調整(全開閉位置の設定)はワンタッチ&高いメンテナンス性により現場の負担を軽減
- ポジショナ内部は常にクリーンな計装エアが循環し外環境からの湿気や塵をシャットオフ
- Type2000アングルシートバルブ、Type2012グローブバルブ、Type2100やType2101等のELEMENTバルブに搭載可能
- ATEX、IECEx防爆取得
プロセスバルブELEMENTの分散型自動化のためのコントロールヘッド
- 非接触式電磁式バルブ位置検出(ティーチイン機能)
- ステータス表示のカラーランプ
- アクチュエータへの一体型制御空気供給
- フィールドバスインターフェース AS-Interface / DeviceNET(オプション)
- ATEX IIカテゴリ3G/Dに適合
サニタリプロセスバルブ向けコントロールヘッド
- 3点までバルブポジション(位置)を記憶可能なコントロールヘッド。サニタリバルブにも最適!
- バルブポジションは自動で登録可能(Teach-In機能)
- 上下動するタイプのほとんどのバルブ・サニタリバルブに搭載可能
- 保護等級IP65/67より食品飲料・製薬工場にも最適
- 視認性の高いLED、手動スイッチ付き電磁弁等、簡単な導入&運用
ELEMENT電空ポジショナ
- 初期調整(ゼロスパン調)はワンタッチ&高いメンテナンス性により現場の負担を軽減
- 標準のアナログ信号に加え、ASiや各種フィールドバスにも対応
- ポジショナ内部は常にクリーンな計装エアが循環し外環境からの湿気や塵をシャットオフ
- Type2300アングルシート、Type2301グローブ、Type2103ダイヤフラムの各種コントロールバルブに搭載可能
ELEMENT電空ポジショナ
- 初期調整(ゼロスパン調)はワンタッチ&高いメンテナンス性により現場の負担を軽減
- 標準のアナログ信号に加え、ASiや各種フィールドバスにも対応
- ポジショナ内部は常にクリーンな計装エアが循環し外環境からの湿気や塵をシャットオフ
- Type2300アングルシート、Type2301グローブ、Type2103ダイヤフラムの各種コントロールバルブに搭載可能