分散型オートメーション
製造するものが薬品なのか、それとも食品なのかは関係ありません ― 最も大事なのは衛生、安全性、そして24時間365日監視できることです。この目的は、例えばシステムまたは機械を分散型オートメーション化することで達成できます。これは新しいシステムに対しても既存のシステムに対しても機能し、複雑である必要はありません。Bürkertが最適に調整されたコンパクトなソリューションによってサポートいたします。このソリューションは既存の構造に組み込まれ、状況に応じて柔軟に適応します。私たちは今日すでに明日のことを考え、デジタル化における将来のイノベーションステップを考慮する必要があるのです。弊社の多彩なコンポーネントを組み合わせ、マニフォールドや配電盤ユニット、プロセスバルブを1つの自動化システムにまとめる方法についてイメージしてみてください。私たちが豊富な経験に基づき客観的かつ中立的にアドバイスいたします。
分散型オートメーションのコンセプトを検討すべき時
- システム内で密に設置されたバルブを必要とする場合。
- システムセクションの柔軟な編成を望む場合。
- 個別のプロセスステップを後から自動化したい場合。
Bürkertシステムソリューションでは、配電盤ユニット、またはフィールドモジュールやプロセスバルブなどの必要なコンポーネントが最適に調整されており、インテリジェント・コンポーネントを用いてそれらをスムーズに接続することができます。その際に事前審査されたプラットフォームがプランニングを容易にし、エンジニアリングコストを軽減します。分散型オートメーションは、いつでも最小限の手間で拡張することができます。
配電盤ユニットなし:直接フィールド内でプロセスの信頼性と生産品質を確保
最も大事なことは何ですか?素早い切り替えでしょうか?それとも、できる限り少ない配線・配管の手間でしょうか?Bürkertの革新的なマニフォールドAirLINE Fieldはその両方を提供いたします。このコンポーネントは直接プロセスの近くに取り付けることができるため、バルブは空気の道程が短くなることによって非常に素早く切り替わります。それと同時に、必要な圧縮空気とエネルギーも少なくなります。また、分散制御によってエラーを素早く正確に同定し、システム全体ではなく、個別のモジュールに的を絞ってスイッチを切ることができます。これは費用と時間を節約します。
配電盤ユニットあり:プロセスのすぐ近くで確実に自動化
お使いのシステムの空気圧機能を自動化したいですか?そのためには、配電盤ユニット内のBürkert製マニフォールドが最適です。マニフォールドをベースに、プロセスはシングルバルブの組み合わせによって制御されます。それによって、生産プロセスをより効率的なだけでなく、より確実にも設計することができます。なぜなら、機器および運用管理レベルでのよく考え抜かれた診断機能を使用して、エラーを早期に発見することができるからです。
手動のソリューションとその弱み
自動化された工程のメリットは、例を挙げて説明するのが一番理解できるでしょう。そのため、以下で砂糖または砂糖シロップを製造するための抽出プロセスを見ていきます。ベルトコンベアは細かく砕かれたテンサイを、裁断機から果汁が抽出される抽出塔へと運びます。ビートパルプと流れ出る果汁が横から落ちないように、ベルトコンベアには混合物の量と大きさに応じて短期的に移動させなければいけない、調整可能なガイドが取り付けられています。それによって通路が大きく、または小さくなります。従来の製造プロセスでは、ガイドを正しい位置に移動するために、従業員が手動でシリンダーを操作する必要がありました。

分散型オートメーションコンセプトによるプロセスの信頼性
先述したベルトコンベアの修正などの手動工程を自動化するために、「Hygienic Design」のコンポーネントを備えた分散型オートメーションコンセプトは革新的なソリューションです。ここで挙げる例では、AirLINE Field タイプ8653を使用して第三者プロバイダーのシリンダーを空気圧制御します。シリンダー部でのフィードバックは、M12ケーブル経由でME64デジタル入力モジュールと接続されています。空気圧モジュール タイプ8653 (IP65/IP67) は、反応時間または切替時間を迅速にするために、シリンダーの近くに設置することができます。ME63ゲートウェイはEtherNet/IP経由で配電盤ユニット、および中央SPS/SCADシステムとネットワーク化されています。これには大きなメリットがあります:オペレーターがシリンダーのところへ行き、手動で空気圧ディストリビュータを操作する必要がなくなります。それどころか、オペレーターはシリンダーが開いているか、または閉じているかを中央で確認し、必要に応じて個別に調整することができます。
Bürkertシステムソリューションのメリット

事例に基づくBürkertのコンサルティングサービス
ソリューション1:実際のプロセスに対して距離のある衛生的な配電盤ユニット
周囲条件はしばしば厳しいこともあります。埃や湿気、寒気または熱気は、自動化された設備をかなり消耗させます。そのため、Bürkertにはステンレス仕様の保護等級IP67に準拠した「Hygienic Design」があります。これは洗浄剤に対する耐久性が極めて高いだけでなく、配電盤ユニット内のマニフォールドをあらゆる環境の影響から隔絶させます。さらに、完全に密閉された配電盤ユニットは通常実際のプロセスから比較的遠くに離れて設置され、それによって従業員が誤ってワイヤやその他の要素を緩めてしまうことを防ぐことで、作業およびプロセスの信頼性を保証します。
プロセスに対して距離があることによる利点:
- 完全に密閉された配電盤ユニットは安全上の理由からプロセスに対して離れて置かれています
- マニフォールドは配電盤ユニット内で環境の影響に対して完璧に保護されています
- 間違いによる誤操作が起こらないようになっているため、プロセスの信頼性が向上します
ソリューション2:より小型な配電盤ユニットと分散デバイスを直接フィールドに設置
真逆のデザイン、それはできる限りプロセスの近くに設置することです。このソリューションのより小型な配電盤ユニットは、システム内でより少ないスペースしか必要とせず、そのためプロセスのすぐ近くに設置することができます。そこには素早いバルブ切り替え時間によって利益を得られるフィールドデバイスもあります。配線と配管は特別にコンパクトで、そのためバルブの操作に必要な圧縮空気が少なくなります。同時にこの自動化システムは極めて柔軟です:後から追加のシリンダーを接続しなければいけない場合、このソリューションは簡単で素早い統合を可能にします。
分散デバイスのメリット:
- 小型な配電盤ユニットをフィールドデバイスおよび実際の生産プロセスの近くに設置することができます
- 短い配線がバルブの切り替え時間を高速にし、圧縮空気の消費量を少なくします
- 柔軟なコンセプトが、追加のシリンダーを後から接続することを可能にします
具体的な事例においては、使用されているシステムが厳しい気象条件に置かれているため、顧客はソリューション1を選択しました。あなたに適したソリューションはどちらでしょうか?私たちが喜んでアドバイスいたします。
プロセス自動化の実際
私たちの顧客の多くは、分散型オートメーションのためのBürkertソリューションによって、すでにシステムを順調に制御しています。以下のユーザーレポートでは、分散型オートメーションを使用することで、生産プロセスをいかにデジタル化、最適化、および特別に安全に構成しているかをご覧いただけます。
WEIHENSTEPHAN—醸造工程の自動化に成功
ヴァイエンシュテファン醸造・食品品質研究センターにある試験醸造所は、ブラウマイスターがすべてPCによって制御できるように自動化されました。それによって、醸造工程全体がトレース可能で、より効率的になります。
DANONE—ヨーグルトやデザートの生産におけるより高い安全性
食品生産では、定期的に新しい安全対策が導入されます。ダノンはオクゼンフルトにある工場で、安全関連遮断のための新しいBürkertバルブタイプを使用して自動化システムを簡単に組み込むことができました。
乳製品分野における自動化ソリューションの詳細をご覧ください。
FRIESLANDCAMPINA—衛生環境での生産を自動化
現代的な乳製品工場のフリースランド・カンピーナは、高い衛生条件が求められる領域においていかに自動化できるかを示しています。HDキャビネット内のBürkert製「AirLINE Quick」マニフォールドによって、システムの洗浄が容易になるだけではなく、コストも削減することができます。
衛生環境向け自動化ソリューションの詳細をご覧ください。
WASSERWERKE EVERSWINKEL—飲料水処理
エヴェルスヴィンケル浄水場は、飲料水処理における酸化用空気の注入を自動化しました。それによって飲料水の処理が再現可能で、より効率的になります。
飲料水処理向け自動化ソリューションの詳細をご覧ください。